二次設計のルート1に関して、一級建築士試験において覚えておくのは、RC造とS造で良いかと思います。
RC造でルート1の設計ルートに進める規模的要件は高さが20m以下であることです。また、ルート1での設計とした場合、満たすべき構造規定は2つあります。
・各階の壁量・柱量が下式を満たし、十分な強度が確保されていること
Σ2.5αAw + Σ0.7αAs ≧ Z・W・Ai
・靭性の確保を目的とした保証設計がされていること(こっちはほぼでないので無視でよいかと)
上記の式は、試験では直接的に問われることは少ないかも知れませんが、耐震診断も含めて、建物設計するのであれば、知っておいて損はないと思われるので、存在だけは覚えておきましょう。数値は覚えなくとも良いかとは思います。式については、いずれ解説を記載予定。
鉄骨造のルート1について、適用条件を下記の表に示します。鉄骨造ではルート1は2つあり、ルート1-1、ルート1-2に分かれています。ここで、2つルートがある意味を考えてみます。鉄という材料は強度も高く、靭性も豊かな優れた材料です。ルート1は強度抵抗型が基本と考えると、その特性を活かしきれないことになります。そこで、鉄骨造の設計をする場合注意すべき事項である、座屈しやすさ・壊れるのは大体の場合接合部だというところにケアする形で、ルート1とルート2の間の位置づけとして作られたのが、ルート1ー2だと考えられます。そのことを考えながら表を眺めることで理解が深まるかと思います。試験としては、「ルート1-2として、偏心率0.2で計算した」(答え×)のような、ルート1ー2の要件を守れていないような、形で出題されるのが多いかと思います。

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