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一級建築士試験<構造>_荷重の頻度に対する設計要件

構造設計では、荷重が作用する頻度に対応して、荷重の許容値、耐力、限界状態、変形状態を検証しし、安全性を確認します。頻度は大きく、常時作用する荷重・稀に生じる程度の荷重・極めて稀に生じる程度の荷重の3種類です。

■常時作用する荷重

固定荷重、積載荷重、多雪区域の冬季の積雪荷重を考え、弾性領域内の変形に収まるように設計します。長期に作用するので、建築物を使用する上での障害や耐久性の面も考慮します。長期に作用する荷重が塑性域まで変形するようでは、安全とは言えないので理解しやすいかと思います。

■稀に生じる程度の荷重

積雪、暴風、地震について考えますが、頻度はその建物を使用する期間に少なくとも1回以上は遭遇するレベルの荷重です。(凡そ数十年を想定)こちらも、弾性領域内に収め、構造耐力上主要な部分に損傷が生じないように設計します。イメージ的には、たまに起きる地震や台風程度では、建物躯体には損傷がないようにするという感じです。

■極めて稀に生じる程度の荷重

こちらも、「稀に生じる程度の荷重」と同様に積雪、暴風、地震について考えます。頻度は、その建物が、もしかしたら遭遇するかもしれないレベルであり、非常に大きな荷重を想定します。この荷重に対しては、倒壊・崩壊を防ぎ、人・物品の安全を最低限守ることを目標とします。絶対ではありませんが、塑性変形までを許容することが一般的です。万が一、遭遇したら安全は守るが、建物が損傷することはやむを得ないという考えです。

ここで、「極めて稀な程度の荷重」に対して安全性を確認しておけば、それを下回る荷重に対して、安全なのは自明なのでは?という疑問を持つ人もいるかもしれません。しかし、「極めて稀に生じる程度の荷重」に対しては、倒壊・崩壊しない最低限の安全性を確認しているのみであり、躯体へのダメージは許容されています。なので、場合よっては、「常時作用する荷重」や「稀に生じる程度の荷重」に対して、弾性域内に収めるハードルの方が高い場合もあるので、全てのケースについて検証が必要です。

また、試験では問われませんが、最近は「最低限の安全性」では、資産価値や財産価値を維持できないことを理由に、「極めて稀に生じる程度の荷重」をより大きな荷重に見込んだり、躯体のダメージを小さくするように設計するケースが見られます。

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