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一級建築士試験<構造>_一次設計と二次設計

一級建築士試験で最も嫌がられる構造分野でも、構造計算に次いで嫌われるであろう話題です。わけがわかっていない所に、試験では細かい数値を問う問題まであるので、大概の方が嫌になります。

まず、一次設計と二次設計それぞれの目的を示します。

・一次設計:日常の外力、稀に生じる外力に対して、構造部材が損傷を生じないこと

・二次設計:極稀に生じる外力に対して、崩壊・倒壊などを生じないこと

一次設計は、建物が建っている間に、常時或いは稀に地震や暴風が起きても、問題なく使用し続けることができるようにすることが目的であり、

二次設計は、建物が建っているいる間の期間内に1度あるかどうか程度に極稀に起こる地震や暴風に対して、最低限人命が守られることが目的です。

なぜこのようなことをするかというと「合理的な設計とするため」(経済的な設計とする)です。

建物なので、たまにある地震程度で損傷していては、使う側としては大変困ります。

一方で、建物が建っている間に起きるかどうかわからない程の大きな地震などに対して、まったく問題ないほど頑丈に造るには費用も掛かります。

なので、二次設計では一定の損傷を許容しながら、人命だけは最低限守ることを目標に設計するわけです。

下記に、一次設計と二次設計の概念を視覚的に示します。

一次設計は、震度5強程度の中規模地震に対して、弾性域に建物をとどめることを示しています。

一方で、二次設計では、塑性域(力を除いても損傷・変形が残る域)までの変形を許容していることがわかります。

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